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第21話  

Auteur: リンフェイ
結城理仁はずっと彼女がじっくり選び、花屋の店長と値引き交渉しているのを見ていた。ひと鉢千円の花が彼女の手によって半額になる様を。彼女に売らなければこの花が売れ残ってしまうような錯覚を、彼女は店長に植え付けていた。結城理仁にとってはこの上もなく新鮮な光景だった。

 このお坊ちゃまは、買い物する時に一度も価格を見たこともなければ、値段交渉などもってのほかだった。

 まさか彼の妻が値引き交渉の達人だったとは。花屋の店長と同じように深手を負った戦士のような気分になり結城理仁も笑いたくなってしまった。

 お金を払い、内海唯花は買った鉢植えの花を一つずつ結城理仁の車に運んでいった。

 結城理仁は最初横で見ていたのだが、女性一人に鉢植えを運ばせて彼は車の横で立っているだけだなんて非常に目ざわりだろう。そして彼は内海唯花の花を運ぶのを手伝い、全ての花を車に積むと、彼の車は花たちでいっぱいになってしまった。

 幸い花屋の店長が彼らに車の座席に敷くための紙をくれたので、車の座席を汚さずに済んだ。

 「他に何か必要なものはあるか?」

 結城理仁は車に乗りながら妻に尋ねた。

 「車はもういっぱ
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